日本人の女性が不足している美肌栄養素は?

現代の日本人女性に不足している栄養素は、血液の主成分の赤血球や髪の毛の合成に欠かせない鉄と亜鉛。更年期から大きな問題になってくる、骨粗しょう症の予防に不可欠のカルシウムなどのミネラル。そしてビタミンではビタミンDなどです。しかし最も不足しているのは食物繊維とも言われています。

★鉄

顔色が悪く何となく体がだるい。めまいや息切れがする。こんな症状が気になる女性は貧血の場合が少なくないようです。貧血の多くは鉄の不足が原因です。鉄は蛤・アサリ・牡蠣などの貝類やレバーで補えます。

★亜鉛

亜鉛は不足すると味覚異常や免疫力の低下を引き起こし、傷の治りが遅くなります。亜鉛は牡蠣・レバー・小魚・海藻・胚芽・ごま・アーモンドなどに豊富に含まれています。

★カルシウム

カルシウムは厚生白書で指摘されている日本人の不足栄養素の1つです。カルシウムと言うとすぐ骨を考えますが、皮膚にもカルシウムが必要です。カルシウム代謝が盛んになると、細胞分裂が促進されることがわかってきました。牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品で摂取できますが、腸での吸収にはビタミンDが必要です。ビタミンDはカルシウムの吸収代謝に密接に関係したビタミンで、紫外線に当たると皮膚で合成され腎臓と肝臓に蓄えられます。

★ビタミンD

ビタミンDは魚類に多く含まれており鮭・マグロ・ニシン・煮干・イワシ・うなぎ・などが代表と言えます。食品で摂取するのが面倒ならビタミンDとカルシウムのサプリメントを飲むと良いでしょう。

★マグネシウム

マグネシウムも大きく不足しているミネラルの1つです。マグネシウムは300以上の酵素を活性化して、私たちの体の中での化学反応に大きく関与しています。血液循環を正常に保つのに必要な栄養素で、私たちの皮膚の再生力にはマグネシウムの不足は致命的とも言われます。玄米・海藻や大豆商品よく含まれています

★食物繊維

食物繊維とは糖質に分類される成分で、人の消化酵素では分解されないので、難消化性炭水化物とも呼ばれています。水溶性(ペクチンやアルギン酸)と不溶性(セルロース・リグニンなど)があり、どちらも生体成分やエネルギー源にはならないので今まで役立たずの物質として栄養素には含まれていませんでした。しかし2000年に入り血中コレステロールを低下させる、血糖値の上昇を抑える、ナトリウムの体外排出を促進する、腸管内の有害物質や発がん物質を体外に排出するなどの役割が認識されてきて6番目の栄養素となりました。腸内環境が良くなると肌が美しくなるとよく言われます。食物繊維の役割の整腸作用が美肌と直結しているのです。

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このように見てみると、現代の日本人女性に不足している栄養素は、かつての日本で日常的に食べられていた和食に多く含まれているものだということがわかります。豆類、穀類、乾物、海藻、魚介類…これらは食生活の変化と共に摂取が減ってきています。しかしこれらの食品に含まれる栄養素多くが、美肌栄養素である事を認識すべきだと思います。食べ物は洋風化するに従い、肌も欧米人の肌と同じようにキメの粗い肌になってしまってはもったいないですね。日本人女性ならではのきめ細かいしっとりとした美肌を取り戻すためにも、是非これらの食品を積極的に取り入れたいものです。